
小学生が企画した、乳幼児親子のための触れ合いイベント
活動の概要
昨年度からジュニアボランティアクラブ「ハッピースマイル」を立ち上げ、館内のイベントのお手伝いや企画、運営を行っています。
今年は、クラブ員のこどもたちから「乳幼児と触れ合うイベントがしたい」「夏まつりを開催したい」という声が上がりました。
また5月に館内で実施したイベント「みんなのKOEのぼり」(ミニこいのぼりの色紙に児童館でやりたい事を書いて、大きな1匹のこいのぼりを完成させる)と題して、来館者のKOE(声)を聞いたところ「夏祭りのイベントをたのしみたい」「みんなであそびを楽しみたい」「楽しいイベントを増やしてほしい」という来館者のKOE(声)が多く上がりました。
そこで、イベントを行う側、あそぶ側、双方がこども主体となって楽しめる事を目的に午前中は乳幼児対象の夏祭りとふれあい遊びを午後は小学生対象の夏祭り(スライム作り、射的、おばけやしき)をジュニアボランティアクラブの子どもたちと企画、実施しました。
ここがポイント
あそびの内容についてボランティアの子どもたちがやりたい遊びをスタッフと相談し、企画書を作成しました。
中でも円になり音楽に合わせてボールを回す「ボールまわし」、保護者がお子さんをおんぶか抱っこをして走る「おんぶ抱っこレース」は、実施方法やルール決めなど子どもの想いを大事にしながら実施しました。
当日は約20組の親子が参加し、イベントの趣旨を理解してくれた保護者が盛り上げてくださり、普段関わる機会の少ない乳幼児さんとのふれあいを楽しむ事ができました。また保護者も小学生の子どもたちと接することで、「自分の子どももこんな風になるのかなぁ?」とお子さんの成長を楽しみにしている様子を感じました。
この企画を通し異年齢で交流できるこども館の魅力を改めて感じる事ができました。
活動を通して得られた効果・変化など
〇『こどもDoまんなか』のイベント以降もイベントのお手伝いをお願いしています。その際ジュニアボランティアの子どもたちからルールなどについて「こうしたら?」などの意見が自然と出るようになりました。
また3月に来館者向けにイベントを企画しており、こども達と企画会議をする中、自分たちが「やりたい事」を積極的に発言し、実現するためにはどうしたらいいかをスタッフと共に考えられるようになりました。
自分たちの「やりたい」を少しずつ形にし「できる!できた!」という経験や達成感の積み重ねが次回の活動に生かされていると感じました。
〇ジュニアボランティアの活動をみて来館者である子どもたちからも「ボランティアをする、やりたい」という声が聞かれ、今後の活動も楽しみになってきています。
こどもの感想
〇リモートでのこども会議は緊張した。
〇自分から積極的に案を出せた。どうしたら楽しんでくれるかを考えられた。
〇頑張った。
〇小さい子と触れ合うことができ、楽しんでくれてよかった。嬉しかった。
〇小さい子が可愛かった。大人の人の前で説明するのが緊張した。
〇スライムコーナーはとても忙しくて大変だったけれど、楽しかった。
〇お化け屋敷は、何人も驚かせて大変だったけれど一生懸命できた。またやりたい。
〇これからも学校などで経験できない事をやってみたい。
職員の気づき
〇今回、幼児の企画を進めていくにあたりスタッフの間では「この遊びは大丈夫かな?」「お互い面白くなるかな?」など正直、不安もありました。だが実施してみるととても盛り上がり異年齢で触れ合える良い時間となりました。
改めてこどもたちの思考や視点は面白いなと感じました。今後もできる限り子どもたちのやりたい想いに寄り添い、意見を尊重し、活動を重ねることが肯定感や達成感につながり主体的な活動につながると感じました。
〇イベントまでの準備期間が短く子どものモチベーションを上げる事が難しかったです。
ボランティアクラブを立ち上げて間もないため経験値も少なく、「だれかがしてくれる」「やりたい事は沢山あるのにどうしたらできるのか?」など具体的に準備を進める方法が分からない子も多く、指示を待っている様子でした。
そのためこどもたちの「声」は聞けても、アクションに繋げ自主性を引き出すためのスタッフ側の準備やからくり(沢山の引き出し)が必要だと感じました。
- プログラム名:スペシャルエンジョイタイムwithハッピースマイル
- 実施施設:いわがらこども館~愛媛県東温市~