
地域へ児童館をPRするお化け屋敷
活動の概要
児童館を利用している児童で、「児童館でやってみたいこと」を投票で決め、票数の多かった「おばけやしき」を実施することが決定。「子どもDo真ん中プログラム」の趣旨を児童へ伝えると、児童の中からプロジェクトメンバーが決まり、メンバーが中心となって、何度も子ども会議を実施して詳細が決まっていきました。
お客さん、おばけ、ミッション、コース、ポスター、飾り係等の係別に活動を進めました。9月に入り、遊戯室でおばけやしきのコースが完成。おばけ役となる3年生以上は、日々驚かす練習に励みました。
2024年9月24日おばけやしき当日。ポスターでの呼びかけの効果もあり、小学生だけでなく近隣の保育園からの見学や地域の大人の方を含め、76人もの来場がありました。
児童の作ったものとは思えない程の完成度だと驚きの声を頂き、児童からも笑顔が溢れ、達成感を十分に感じられた活動となりました。
ここがポイント
プロジェクトメンバーやこども会議の司会等を決める時には、立候補でやりたい役割を募りましたが、3年生以上はできる限りどの児童もリーダーの経験ができるように配慮しました。1・2年生も
一緒に作り上げたと実感がもてるように、飾りや看板つくりは1・2年生にまかせました。
責任感をもってそれぞれの役割を果たせていました。地域や学校へポスターを貼らせてもらい宣伝ができたおかげで、当日は初めて児童館を訪れた方も多く、児童館をPRできる良い機会となりました。
活動を通して得られた効果・変化など
この活動をするまでは、大人が指導した活動を楽しむことが多く、児童が初めから、活動自体を考えてやり遂げたのは、初めての経験でした。
活動を始めた頃は、大人もつい助言をしてしまうこともありましたが、児童の意見で進められるよう、相談をされた時以外は見守るように心がけました。今まで、大人からの指示で動いていた児童は、どう始めたら良いのか分からず、リーダーが決まっても沈黙が続き、職員に助けを求めたりしていました。
会議を重ねるごとに司会の進行もスムーズになり、意見を発言することも増え話し合いができるようになりました。更に慣れてくると、普段口数の少ない児童から意見がでたり、相手の意見を否定して傷つけないように気遣いながら発言する姿も見られるようになりました。
また、人前が苦手だった児童が司会やリーダーに立候補し、役割をやり遂げたことで日々の生活からも自信みなぎる表情がみられるようになりました。
こどもの感想
活動後、児童で行ったアンケートより
・本番当日が楽しかった、最高、本物みたいで怖かった。お客さんが怖がってくれて嬉しかった。
・準備では、友達と大きなおばけを一緒に作れて楽しかった。仕掛けを考えるのが難しかった。
・おばけを動かすタイミング、ライトをあてるタイミング、どんなお化け屋敷にするか考える事、お客さんのお迎えの仕方、丁寧な案内の仕方が難しかった。
・次は、もっと怖いお化け屋敷、段ボール迷路、シャトルラン、お祭り、まちづくりをやってみたい。
職員の気づき
今まで大人が児童を楽しませようと、大人が主体となる活動が多かったと気づくことができました。
活動を児童に任せてみると、大人の私達からは思いつかない発想が飛び出し、それは無理だろうと言いたくなることが度々ありました。しかし大人だと簡単に諦めてしまうことを、児童は実現させるために真剣に考えていました。
その姿を見ていると実現できるように協力したくなり、大人も色々と提案するようになって、児童と大人で対等な立場で話し合いが行われるようになっていきました。その中で必ずしも、大人の意見が正しいものではないことを実感していきました。
これからの児童館での活動は、児童と相談して、意見交換をしながら一緒により良い活動を作り上げていきたいと思いました。
- プログラム名:おばけやしきをしよう
- 実施施設:福岡県 長浜児童館~福岡県北九州市~