自然のクリエイター
◆プログラム名
・自然のクリエイター
◆対象
・小学生
◆用意するもの
① 牛乳パック、ミキサー、木枠他
② プランター、布、ハンマー他
③ カラービニール袋、リボン、両面テープ他
④ どんぐり、まつぼっくり、ドライフラワー、ビーズ、羊毛フェルト他
⑤ イルミネーション、折り紙他
◆遊び方
身近にある豊かな自然を活かし、季節ごとに様々な体験や活動を行いました。仮想通貨“ゆりベル”を使った活動「ゆりこどものくに」へとつなげたり、近隣の大学や公民館など地域団体との交流を深めたりと、館内だけではなく地域へ広がっていく活動になりました。
① 紙すき
牛乳パックを再利用し紙すきに挑戦しました。牛乳パックを煮て、ラミネートを剥がして、ミキサーで撹拌して、型に入れて…と、手間のかかる作業を体験することで、こどもたちはものづくりの楽しさだけではなく大変さも感じることができたようです。
完成した紙すきのはがきなどは、センターで育てたアサガオの押し花を飾ることで身近な自然を活かすことができました。作ったものは「ゆりこどものくに」の活動で作品として販売することで、社会体験にもつながりました。
② たたき染め
藍の葉をプランターで育て、たたき染めをしました。昨年は花壇の花や草木を煮出して染物をしたので、他の方法でも染められることを体験しました。やり方としては、好きな藍の葉を選び、葉脈の向きを考えてアルファベットの型のシートに並べハンマーで叩きました。色止めのために日光に当てて乾かし、石鹸で丁寧に洗ってオリジナルハンカチ等が完成。こどもたちは同じ藍の葉でも大きさや形の違い、叩く力によって色の付き方に違いがあること等に気づいたようです。
③ ハロウィン
普段から交流がある尚絅学院大学ボランティアサークル「プラム」の学生と一緒に、ハロウィンを楽しみました。センター周辺にある草や木の自然物を使って作ったマントで仮装し、大学に遊びに行きました。大学生からお菓子をもらい、一緒に体を動かして遊びました。小学生からは、かぼちゃの模様をステンシルした紙すきで作ったしおりをプレゼントし、交流が深まりました。
④ どんぐり・まつぼっくり
どんぐり・まつぼっくりを集め、仮想通貨“ゆりベル”と交換しました。集めたどんぐりは、日常で行っている焚き火でお湯を沸かして消毒の為に煮た後、工作に使いました。焚き火はファイヤースターターを使って火を起こします。どんぐりやまつぼっくり、ビーズや羊毛フェルトなどたくさんの材料の中からそれぞれの作品ができました。バランスを考えたり、植物の形を活かしたりと材料をよく見て自由な発想で作ることができました。作品は「紙すき」や「たたき染め」と一緒に公民館まつりに展示し、たくさんの地域の方に見ていただきました。
⑤ ツリー会議
センターに植えられている木に装飾をして、クリスマスツリーにする計画を立てました。予算は5千円。ツリー会議ではどんな飾りにするか、予算内で何を買うかなどを話し合いました。折り紙のサンタや牛乳パックで作ったプレゼントの箱など、手作りの飾りも作りました。イルミネーションや大きな星は購入し、飾り付けの際には椅子や脚立を使いながら好きなところに飾りをつけました。いつも通り過ぎていた「木」に飾り付けをしたことで、身近な自然を活かしクリスマスの雰囲気を楽しんでいます。
◆プロセス
・初めは自然物の中から好きな材料を選びイメージしたものを様々な方法で形にすることを経験してきました。最終的にはツリー会議でどのようなツリーにするかアイディアを出し合い、生活を楽しく豊かにすることができました。自分の考えを表したり伝えたりすることができたとともに、人の意見も否定することなく「どうしたら実現できるか」を一緒に考える姿を見ることができ、成長を感じました。
◆ポイント
・自由な発想で活動できるように、こどもたちの「どうしたいか」「どう考えているか」を大切にしました。また、身近な自然に意識を向けることで、新たな気づきにつながるような活動を意識し取り組んできました。
◆子どもたちの声
① 「紙ってこうやって作ってるんだ!」「初めてで大変だったけど楽しい」
② 「(藍の葉を)叩いていいの?本当にいいの?」
③ 「大学生はここに住んでるの?」「葉っぱをおばけにしてみた!」
④ 「これは何の実?」「(おうちの人にあげたいから)うちに持って帰っていい?」
⑤ 「キラキラした電気は絶対につけたい!」「すごくきれい!」
◆担当職員の声
ものづくりの楽しさだけではなく、大変さも感じられるような活動になるよう意識しました。また、それぞれが思い思いに表現できるように、こどもたちが思ったことや感じたことを大切にするよう心がけました。
(実施施設:ゆりが丘児童センター ~宮城県名取市~)