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識者・応援団からのメッセージ

下園 壮太さんからのメッセージ

職員同士が話し合い、支え合いながら
保護者と子どもたちを支援してほしい

 

下園 壮太(しもぞの そうた) さん

1959 年鹿児島県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊。陸上自衛隊初の心 理幹部として多数のカウンセリングを経験。陸上自衛隊衛生学校で衛生隊員(医師、看 護師、救急救命士等)にメンタルヘルス、自殺予防、カウンセリング、コンバットストレス (惨事ストレス)コントロールを教育。2011 年の東日本大震災時は、陸上自衛隊のメン タルヘルス施策に関する全般指示に関わり、現場での指揮官等への指導を実施。2015 年に退官。自衛隊以外の活動としては、2009 年からNPO メンタルレスキュー協会の インストラクターとして、惨事後の対処、自殺のインターベンションなどのクライシスカ ウンセリングに関するトレーニングを提供。2016 年、メンタルレスキュー協会の理事長 に就任。著書に『人はどうして死にたがるのか』『うつからの脱出』『心の疲れを取る技術』 『相談しがいのある人になる』『折れないリーダーの仕事』など、多数。









 

 陸上自衛隊の心理幹部を経てメンタルヘルスケア の専門家となった下園壮太さん。クライアントへの カウンセリングのほか、講演や研修会、多くの著書を通して独自のストレスコントロール、カウンセ リング技術の普及に努めています。ご実家が児童館を運営されているそうで、帰省されたときには児童館を利用している大人に向けての講演もされるとか。やさしい口調とおだやかな笑顔に癒されながら、児童館、児童クラブ職員の皆さんにとっても参考になる心のケアのお話をうかがいました。

 

ショックを受けた人の心をケア

 メンタルレスキュー協会は、悲惨 な出来事を経験してショックを受けた 人たちを心理的に支援する知識と技 術を普及するNPO法人です。私は陸上自衛隊在籍時に心理幹部とし て数多くのメンタルヘルスケアを経験 しました。そこで身につけたスキル を民間の方々にもお伝えしてエキスパートを育てようという目的から、 この協会をスタートさせることにな りました。
 災害現場等で活動する自衛隊員や 消防隊員は、ショックな場面にたびた び遭遇し、その体験が原因で心に傷を負うケースが多くあります。では民間の方々の場合はどうでしょうか。
 現代の日本人が遭遇する惨事とい うと、海外でテロに遭うとか自然災 害に巻き込まれるなど、非日常的な 体験だけと思われがちですが、そう ではありません。大災害や大事件の ように客観的に見て重大な出来事だ けではなく、虐待やいじめのような 個人的な体験も、当事者が心理的に 大きなショックを受けている場合に は、惨事であることに変わりないの です。
 心のケアの方法も、大惨事に遭遇 した場合と基本的には同じです。協 会を設立して8年になりますが、さまざまな方々がクライアントとして カウンセリングに来られたり、支援のノウハウを身につけるための講座に参加されています。 

話を聞くことが支援への第一歩

 私の実家は、鹿児島県南さつま市 で保育所併設型の児童館・放課後児 童クラブを運営しています。そのこ ともあってか学校や保育所等での、職 員と保護者のコミュニケーションについ て指導する機会が多くなっています。
 児童館は子どもが主役の施設です から、子どもが困っていることを解 決するために、保護者の方に「〇〇し てください」とお願いをします。たと えば、放課後児童クラブを利用して いる子どもが「お母さんがなかなか迎 えに来てくれないんだ」と不満をもら したとき。職員がお母さんに「もう 少し早く迎えに来てください」とお願 いをする場面で、「〇〇くん、寂し そうにしていますから」と言ったとし ます。これでは、自分でも早く迎え に行きたいのに行けないでいるお母 さんは責められた気がして、つらい 思いをしてしまいます。
 これは児童館職員だけでなく、学 校の先生にもいえることですが、問 題解決を急がずに、保護者の話を じっくり聞くことが大事です。かつ ての子育ては親族全体とか地域全体 で行っていましたが、核家族が主流となった現代では、お父さんとお母 さんという少人数の大人が、しかも 仕事をしながら子育てをしています。 実に大変だと思いますので、まずは 話をじっくり聞いて、保護者の心を 支えてほしいのです。

 

(中略・後略:本文は掲載誌 情報誌「じどうかん」2017春号をご覧ください)

 

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