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識者・応援団からのメッセージ

権田 修一 さんからのメッセージ

目標に向かって努力した経験は

ほかのことにも頑張れる力になる

 

gonda

権田 修一 さん

1989 年東京都生まれ。FC 東京のゴールキーパー。2015 年から背番号 「1」。中学生のときにFC東京U-15 に加入。2007年、高校在学中に トップチームに昇格し、2010 年12月のアジアカップ最終予選に向けたA代表に初選出。以後、数々の代表に選出され、日本代表として2012 年ロンドンオリンピック、2014 年FIFA ワールドカップブラジル大会等に出場し活躍。優れた身体能力、鋭い反射神経、素早く正確なフィード力 を高いレベルで兼ね備える。研究熱心で、的確なポジショニングや状況判断にも秀でた鉄壁の守りは、J リーグの中でもトップクラスとして期待が寄せられている。FC 東京の地域貢献活動の一環として、小学校を訪ねてサッカーの指導を通じた授業を行う「小学校訪問」にも参加。1男の父。







 

J リーグFC 東京トップチームのゴールキーパーとして活躍している権田修一さんは、187cm の長身とさわやかな笑顔が印象的。26 歳の若さながら、ユニフォームに身を包んだ姿からは「守護神」 の風格が漂っています。今回は、児童館でもよく遊んだという子ども時代の思い出や、ゴールキーパーとしての思い、サッカーを通じた小学生とのふれあいなどについて、歯切れのよい口調で語っ ていただきました。

 

たくさん遊んだ子ども時代

  子どもって、昼間に疲れないと夜なかなか寝ませんよね。僕は幼稚園で遊ぶだけでは疲れない子だったので、母がもっと運動させようと、幼稚園のサッカークラブに入れたんです。それ以来、サッカーに夢中になりました。

 父は実業団のバスケットボール選手、母も高校までバスケットをやっていました。週末には家族でスポーツ観戦に行くような家庭で育ったせいか、スポーツが大好きな子どもでした。特に球技が好きでしたが、バスケットボール、バレーボール、ドッジボールが得意で、野球、テニス、ゴルフのような道具を使うものはなぜか苦手。今でも素手でやる球技のほうが得意なんですよ。

 小学生になって地域のサッカークラブに入りました。子どもの頃から背は高かったのですが、太ってもいたので足は速くなく、ドリブルやリフティングも得意ではありませんでした。だからゴールキーパーが合っていたのかもしれません。ゴールキーパーは、素手でボールを扱いますし、ジャンプすることも多いので、バスケットやバレーの動きと共通する部分があるんじゃないのかな。

 小学生のときは、児童館へもよく遊びに行きました。小2で都外から世田谷区へ引っ越してすぐに仲良くなった友だちが、放課後児童クラブに通っていたんです。その子と遊ぶために、学校から帰ると玄関にランドセルを置いて、「ただいまー」「行ってきまーす」と、日課のように児童館へ行っていました(笑)。

 児童館で遊ぶのは、とても楽しかったです。跳び箱で遊んだり、ドッジボールをしたり、ゴールに見立てた分厚いマットを遊戯室の両端に置いてサッカーをしたり。高学年になって8段の跳び箱を余裕で跳べるようになると、わざと踏み切り板を離して跳んでみたり、頭をつけたハンドスプリング跳びをするなど、ちょっと危ない遊びもしました。毎日たくさん遊び、運動したおかげで、太めの体型ではなくなったし、運動神経も鍛えられたのかな。

 

権田選手

息子が誇れるようなGKに

  プロを目指したのは、中学生になってFC東京U-15に加入してからです。FC東京の選手と同じユニフォームを着て試合に出られるようになって、「このチームでプロを目指さなければいけない」と思ったんです。

 ゴールキーパーは、自分が守ればチームは負けないけれど、ミスをすれば負けてしまいます。みんなが喜んでいる姿を見たくて、どうしたら守れるのかだけを考えてずっとやってきました。ゴールキーパーには心の強さも必要ですが、プロになって、心はそうとう鍛えられました。  地域のサッカークラブでは、試合を見るのは、チームメイトとその保護者ぐらいですが、FC東京の試合だったら2万人以上のサポーターが、日本代表だったら何千万人という人が見ています。僕がミスをすると、その人たちから「ふざけるな!」と批判されるわけです。でも、いくら批判されても、「こんなことでくじけている場合じゃない」といつも思っています。とにかくサッカーが好きですし、なにより僕は、「サッカー選手になりたい」という夢をかなえることができた数少ない一人だからです。

 2歳の息子がいますが、子どもが生まれてから、さらに頑張ろうと思えるようになりました。「お前のお父さん、すごい!」って友だちから言われるような、息子が誇れるゴールキーパーになりたいんです。ゴールキーパーは、日本では人気があるポジションではありませんが、現役の僕たちが活躍することで、サッカー選手を目指す子どもたちの中から「ゴールキーパーをやりたい」という子が一人でも多く出てほしい。これも僕に与えられた役割だと思います。

 子どもをもったら、世の中の見方も少し変わりました。エレベーターが満員でベビーカーを乗せられなかった経験があるので、一人のときはエレベーターを使わなくなりましたし、電車の中で子どもが泣いているとお母さんの大変さがよくわかるから、すぐに席を譲るようになりました。

 

(後略:続きは掲載誌 情報誌「じどうかん」2015秋号をご覧ください)


 

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