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識者・応援団からのメッセージ

やたみほ さんからのメッセージ

ほかの人とは違う手法を編み出して
子どもの頃に描いた夢を実現!

 

やたみほ

やたみほさん

1974 年東京都生まれ。白百合女子大学文学部児童文化学科卒業後、出版社勤務を経てアニメーション作家のアシスタントとなり、アニメーション制作を学ぶ。1999 年より「編みメーション」制作開始。2004 〜2006 年 こどもの城AV 事業部で非常勤職員として勤務。現在は、編みメーション によるテレビCM や教材用DVD の制作、手芸による絵本イラストの制作、 アニメーションと編み物のワークショップなどを行っている。2013 年より白百合女子大学文学部児童文化学科非常勤講師として「アニメーション制作」の講義を担当。主な絵本作品に『この けいと なーんだ?』(作・絵)、『けいところーん』(作・絵)、『ねこたちの夜』(表紙・挿絵)などがある。編みメーション作品はやたみほさんのHP からYouTube でご覧いただけます。 http://www.hh.iij4u.or.jp/~yatamiho/







 

編み物で作るアニメーション「編みメーション」を制作しているやたみほさん。 毛糸で編み込まれた人や動物が音楽に合わせて動き出し、さまざまな物語を繰り広げる作品は、いつまでも見ていたくなる楽しさにあふれています。子育てと制作を両立されているご自宅兼仕事場におじゃまして、編みメーション誕生までのいきさつから現在の活動について、今後の目標などを伺いました。

 

みんなと違うものを作る

 子どもの頃から絵本を読んだり、お話を考えることが好きでした。テレビアニメの名作劇場もずっと見ていて、「自分が書いた物語がアニメになったらいいな」と思っていました。母が友だちに誘われて、当時流行っていた手芸をやっていました。手芸の材料が身近にあったので、小学生の頃から編み物もしていましたが、 まったくの自己流。基本の編み方を教わったのは中学で手芸部に入ってからで、このときも、どうしても本のとおりに編めないんです。途中で編み数がわからなくなって適当に編んでしまうんですが、なぜかそれなりに自分の思うように編めるので、 いつもほかの人とは違うものを作っていました。左右柄の違う手袋を編んで驚かれたり、友だちの好きなキャラクターの編みぐるみを作って喜ばれたり…。この頃から、「みんなと違うものを作るのっていいな」とは思っていました。

 大学では児童文学を学びました。 自分が書いた物語をアニメにしたいという夢は持ち続けていましたので、童話作家や児童文学作家をめざしていたんです。

 卒業後は出版社に就職しました。作家や編集者の集まりで出会った方から大好きなアニメーション作家さんを紹介していただいて、出版社 を退職してアシスタントになりまし た。面接で「弟子にしてください!」 と言ったみたいなんですが、緊張しすぎていて覚えていません(笑)。

 アシスタント時代、作家さんのもとに美大生たちがアニメ作品を持ってくるんです。私もアニメ作品を作っていましたが、美大生の作品にはとてもかなわない。「レベルが全然違う」ということに気づき、「セル画やクレイ(粘土)でやっていたのではダメだ。ほかの人とは違う手法でやらなくては」と、毛糸を使ってキャラクターを編んでみたんです。絵を描くよりもスムーズに形になったので、編み物でやってみようと…。 これが編みメーションの始まりです。

 

人との出会いがヒントに

  編みメーションは、パソコンで動きのある下絵を何枚も描き、下絵に合わせて編み図を作り、これを見ながら毛糸を編んでいきます。コー スターのようなものを何枚も作るイメージです。絵が編み上がったらデジカメで撮影をして、動画編集ソフトを使って編集します。写真は1つ の作品で2000枚くらい。1秒間で10枚くらいを使います。

 編みメーションを作るとき、まず作品のテーマを決めますが、人との出会いがヒントになっていることが多いです。1つの作品が1本のマフ ラーになった「フィルムマフラー」を作ったきっかけは、無声映画の弁士さんとの出会いから。「無声映画のフィルムっていいな」と思って、映画 のフィルムのように画面が連続するマフラーを作りました。歌を聞いて感動し、「編みメーションをつけさせてください」とお願いしたこともあ りますし、パン好きの人と出会って パンをテーマにした作品を作ったこともあります。

 

(後略)


(情報誌「じどうかん」2014秋号より)

 


やたみほさんが手芸で絵を担当した絵本『あかいてぶくろ』(作・甲賀 秀二)。絵本に登場する毛糸の手袋はふんわりやわらかそう。読んだ人の心を温かくしてくれるお話です。

あかいてぶくろ

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